小鳥の鷽を模した玩具。
鷽は桜や梅の蕾を好んで食べるので害鳥視されることもあるが、菅原道真を祭神とする天満宮では、道真が海上遭難の際にこの鳥が先導して危難を救ったという故事、あるいは祭神が愛した梅の木に好んで寄ってくるというところから、天満宮にゆかりのある鳥としている。

「鷽替え神事」

鷽を「嘘」に結び付けた行事で、一年中の嘘を鷽に付けて神前に納め、嘘と誠を取り替えるものとされる。家運隆昌・商売繫盛の福運を授かるという。

鷽替え神事は、毎年1月に行われる開運招福を祈願する行事で、参詣者が神前に集い、

授かった鷽を「替えましょう、替えましょう」と声をかけ合いながら人の手から手へと渡して取り替えていく。

繰り返し取り替えていくことによって、前年に起こった悪いことを嘘（鷽）であったことにして、吉事に替えることができるといわれている。1月25日の初天神の日に行われることが多いが、鷽替えをせず鷽のみ配布する神社もあります。

富山、徳島など鷽以外のもので替え物を行うこともある。（替え物神事）​​