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​作品例

ムジカスタッフによる作品例をご紹介します。もちろん全く違う構成も大歓迎!スタッフも予想できないような素敵なアイディアをお待ちしております。

作品例1【令和の天神様】

ストーリー+オリジナルフィギュア​

平安時代の菅原道真公の物語と、令和時代の学生の物語を重ねて作りました。

令和の時代、スマホに夢中だった学生が突然天神様からメッセージを受け、学問の重要性を理解し、誠実に努力することを決意します。その結果…

作品例2【バラの教え】

ストーリー

働き手である馬を大切にした「チャグチャグ馬コ」に着想を得て考えました。

過労を強いる社長が自らの行動の結果として経営が悪化し、健康を崩してしまう話です。社長は、夢の中でバラの妖精に「休むことの大切さ」を教えられるが、最初はそれを無視し…

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作品例3【勇気の三猿】

ストーリー

この物語は、「見ざる・言わざる・聞かざる」の三猿を通じて、勇気と道徳を学ぶ話です

主人公の少年は、いじめに遭っている同級生を助けられず、後悔の念に駆られます。帰宅後、亡き祖父からもらった三猿の置物が突然変化し…

 

作品4【真の八福神】

ストーリー

七福神に基づく伝統的な神々に新たな神を加えてアレンジしたお話です。

疫病や社会的な制約といった問題を抱える現代、少年は孤独や絶望に悩みながらもSNSに前向きな音楽を投稿します。しかし、初めは誰にも注目されません。そんな中、突然「ムジカ」というアプリが彼のスマホに現れ…

​​「令和の天神様」

平安時代に活躍した菅原道真公。醍醐天皇の時代には右大臣だったが、左大臣たちに騙され罪人となり左遷。道真公は太宰府で謹慎し、京に戻ることなく生涯を遂げる。死後は天変地異を司る怨霊『天神』になり復讐。都で大雨と雷を落とし人々に恐怖を与えた。道真の失脚に関わった人物の相次ぐ変死に、左遷を実行した醍醐天皇は怒りを鎮めようと僧侶に祈祷を行わせる。しかし、その後も親王が幼くして亡くなるなど、道真の怒りは一向に収まらなかった。その後、北野に道真公を祀る社殿が造営、「北野天満宮天神」という名前が送られ人々から天神様と呼ばれるようになる。そして道真の怨霊はようやく収まった。時を経て、人々の記憶から道真公の怨霊のイメージは薄れていった。高名な学者だったこともあり「学問の神」としての信仰へと変化していった。

 

時代は令和へ…

スマホに夢中の学生がいた。様々な情報が脳内を駆け巡り、将来への目標が定まらず、何の為に勉強をするのかも分からずにダラダラ過ごしていた。ある日、いつものようにスマホを見ていると、突然大雨が降り始めスマホに雷が落ちた。するとアプリがロックされ画面上に天神様が現れて学生に告げた。

 

「日本の未来は少子高齢化、経済不安、災害、などの不安要素ばかりだ。学問によって思考力を鍛えれば、問題を分析し解決策を見つける力を身につけられる。そして未来を良き方向へ進めることができる。心だに誠の道にかないなば祈らずとても神や守らん(心から誠実に努力をすれば、祈らなくても、神様は守ってくださるだろう)」

 

彼はその意味をすぐに理解できなかったが、天神様の言葉に不安を覚え日本の未来を変えるために政治家になろうと決意。彼は誠実に努力し続けて目標の大学へ進学、天神様の言葉を信じ学び続けてついに念願の政治家になることが出来たのです。

そして立ちはだかる国難を次々に解決していき、日本にとって大きく貢献したのでした。

 

さらに遠い未来…人々は学問を通して日本の未来を良い方向へ導いた彼の功績を讃え、令和の天神様と呼びました。そう、彼は未来の天神様だったのです。

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​素材 <紙粘土、アクリル絵の具、プラスチック、竹串>

                     

「バラの教え」

 

ある都市の高層ビルに近年急成長する会社があった。ここの社長は社員に対して非常に厳しく、常に過剰な仕事を課していた。「休む暇はない、働け!」という言葉が毎日のように響く。社員はただの駒、ビジネスを成功させるための道具だと考えていたのだ。

 

ある晩、社長はいつものように会社で遅くまで働き眠りにつくと、奇妙な夢を見た。夢の中に美しいドレスをまとったバラの妖精が現れたのだった。「あなたは人々を疲れさせ、心を削っています。休むことの大切さを忘れないでください。」しかし社長は夢の中で笑って答えた。「そんなことに耳を傾ける暇はない。ビジネスが成功すれば、すべてがうまくいくんだ!」

 

その翌日から会社の経営は徐々に悪化し始めた。売上は下がり、社員の士気も低くなる。仕事に追われる日々が続く中で、社長はついに自分も体調を崩し病院に運ばれたのだ。

 

病床に伏せている社長の夢の中に再びバラの妖精が現れた。今度は妖精の周りに、無数のトゲのついた枝がうねるように広がる。伸びた枝は社長を取り囲み、鋭いトゲが皮膚に食い込む感覚がまるで現実のように感じられた。「これがあなたの行いの結果です。あなたは他人を踏みつけてきました。その痛みを、今、あなた自身が感じる番です。」

 

息苦しさと痛みが全身を包み込む中、ふと、甘くて清らかな香りで目を覚ました。お見舞いに来てくれた部下の手に、きれいにラッピングされたバラの花束があったのだ。社員が差し出したそのバラの香りは社長の心を温かく包み込む。

 

ふと子どもの頃、学校の庭で育てていたバラの花が目に浮かんだ。あの時のバラは、春に芽を出し夏に美しい花を咲かせていた。しかし冬になると、花は枯れて静かに休んでいたことを思い出した。

 

「植物だってずっと成長しているわけじゃない。冬には休んで、春にまた花を咲かせるんだ。」

その瞬間、彼の心にあった重い鎖が解けたように感じた。人もまた、休むことなく働き続けることはできない。疲れたら休み、また元気を取り戻して、成長し続けることが大切なのだ。

 

社長は退院後、会社の経営に対する考え方を大きく変えた。社員一人一人の働きやすさ、ライフワークバランスを大切にし、休むことの重要性を企業文化に取り入れたのだ。社員たちはその変化に喜び、仕事の効率も上がり会社は徐々に再生し始める。そして花開くバラのように、会社も社員たちも春の陽気に包まれる日々を迎えることができたのだった。

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「勇気の三猿」

 

<見ざる・言わざる・聞かざるの三猿とは>

日本で有名な三猿の「見ざる、言わざる、聞かざる」という言葉は、「物心のつく幼少期には、悪いことを見たり、言ったり、聞いたりしないで、良いものだけを受け入れ、素直な心のまま成長せよ」という教えが暗示されています。

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時は21世紀、小学生の子供から社会人の大人までイジメが蔓延し社会問題となっていた。

ある少年が同級生に暴力を振るわれイジメにあっていた。少年の心と体は限界を迎えていた。

そこにたまたまクラスメイトが通りがかり、少年は必死に助けを求めたが聞こえていないふりをしその場を立ち去った。

 

そのクラスメイトはモヤモヤした感情に蓋をしたまま帰路についた。

玄関で靴を脱いでいると、玄関に置いてある猿の置物が突如ガタガタと震え始めた。

それは3年前に亡くなった祖父から貰った三猿だった。

三猿は彼の感情を察知し形を変えていった。目を隠し、口を覆い、耳を塞いでいた3匹の猿は、大きく目を開け、大きな口を開け、耳を澄ました姿に化けた。

彼は驚きのあまり腰を抜かしてしまう。

しかし、変化していく三猿を目の当たりにし感情が大きく揺さぶられる。自身の先ほどの行動を振り返り、悪事から目を背けてはいけない、助けに行かなければと、三猿をポケットに入れ少年の元へと走っていった。

 

彼は勇気を振り絞り、暴力を振るう輩を大きな声で怒鳴りつけ追い払った。

泣き崩れている少年に「さっきはごめんよ、気づいていたけど無視してしまって」とお詫びした。少年は涙ながら「ありがとう、助けてくれて。僕も君みたいに立ち向かえるよう強くなる」とお礼を述べた。

 

玄関に戻り、勇気を与えてくれた三猿をポケットから取り出すと、三猿は今まで通りの「見ざる、言わざる、聞かざる」の仕草に戻っていた。

 

彼は「人の心を踏みにじるような、悪いことからは目を背けてはならない」という、祖父からのメッセージだったのだと感じた。

                     

「真の八福神」

 

<七福神とは>

仏教の七難即滅、七福即生という考えに基づいており「七つの難が滅び、七つの福が生じる」という意味で、この七福に対応した神々が選ばれた。ところが、この七柱の神々は、日本だけでなく、インド、中国など、様々な国から集められました。当初はメンバーが固定されておらず、現代で馴染みのある「恵比寿、大黒天、福禄寿、毘沙門天、布袋、寿老人、弁財天」の顔ぶれに定まったのは江戸時代になってからと言われている。

しかし、そこに一神を加えて八福神という説もあります。(お多福、達磨、等)

 

 

時は令和。疫病が蔓延し人々の暮らしは変化していた。

人と人との接触は制限、飛沫による感染拡大を恐れ会話も制限されていた。イベントも中止、旅行も禁止、大切な家族にも中々会えず人々の心は日に日に疲弊していく。世界中の人々はデジタル世界への移行を余儀なくされた。

 

そんな時代の中、行先の見えない未来に絶望している少年がいた。

学校も休校、友達にも会えない、好きな子にも会えない。テレビをつけてもネガティブな話題ばかり。このままではいけないと、彼はSNSに現状を吹き飛ばすような前向きなオリジナル曲を公開。しかし…そんな甲斐も虚しく誰も目を向けてくれなかった。今まで以上に孤独な日々を過ごし生死を考えるほど悩み病んでいた。

 

彼の感情を察知し、電脳の世界から原型のない神が降臨した。

その神は彼のスマホに「ムジカ」というSNSアプリをインストール。突然現れたアプリに不審を抱きながらも誘導されるがままに自身の曲をアップロードした。

数日後、アプリを立ち上げると…

なんと世界中から「生きる希望が見つかった」等の賞賛コメントが集まっていたのです。

彼の音楽はアプリを通して世界中の人々との縁を繋ぎ、悩み苦しむ人の心を救いました。同時に彼自身も絶望の淵から生きていく意味を見つけることができたのです。

実は…曲を聴いた人々も神に同様のアプリをインストールされ、彼の音楽に辿り着いていた。このアプリは人の本質を見抜き、縁を繋いでくれるアプリだったのです。

 

このアプリは一大ムーブメントを巻き起こした。

人々はデジタル社会の中で縁を繋いで福を運んでくれる実体のない神様を「電脳神」と名付け崇拝しました。

その神の功績を後世に残すために、人々は実体のない姿をイメージし造形しました。

そして、既存の七福神に加えて新たなる神として招き入れ、「真の八福神」としたのです。

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