江戸時代の四日市は、米蔵たくさんあって薄暗く、人通りが少なく夜になると化け狸が大入道に化けて人々をおびやかします。これを退治するために大入道の人形を作って狸と大きさを競い、化け狸が負けて姿を消したという伝説に基づいて山車が作られました。玩具は山車を模したものです。大入道は日本の妖怪伝説に登場する巨大な存在で、その名は「大きな僧侶」を意味し、恐ろしい存在として知られ、人々を脅かすことが多いです。
四日市の大入道
三重県四日市市で毎年10月に開催される諏訪神社の祭礼、四日市祭では「大入道山車」が特に有名です。この山車は、三重県の有形民俗文化財に指定されています。大入道山車は、諏訪神社の氏子町の一つである桶之町(現在の中納屋町)が文化年間に製作したもので、元々は町名の「桶」に「大化」の字を当てて「化け物尽くし」の仮装行列を奉納していたものが進化したものと考えられています。
民話と伝承
この祭りには、次のような民話が伝えられています。桶之町の醤油屋の蔵に住み着いた老いた狸が農作物を荒らしたり、大入道に化けて人々を脅かしたりしていました。困り果てた住民たちは、狸を追い払うために大入道の人形を作って対抗しました。しかし、狸はその人形よりもさらに大きく化けました。そこで住民たちは、大入道の人形の首が伸縮する仕掛けを作り、狸との対決で首を長く伸ばして見せました。狸はこれに降参し、逃げ去ったといいます。
また、反物屋の久六のもとに来た奉公人が実はろくろ首であり、正体を見られて消息を絶った彼を偲んで大入道の人形を作ったという話もあります。
高さ2.2メートルの山車の上に乗る大入道は、身の丈3.9メートル、首が2.2メートルも伸縮し、前に曲がります。さらに、舌を出したり目玉が変わるという巨大なからくり人形です。この大入道の紙人形は地元の土産品としても人気があり、四日市市のシンボルキャラクターとなっています。
入道雲の語源?
夏になると、大きな塊になった雲を見かけることがあります。この雲は「入道雲」と呼ばれますが、その名前の由来は妖怪の大入道から来ていると言われています。入道雲の形が大入道の姿に似ているため、この名前が付けられたのです。ゲリラ豪雨を引き起こすこともある積乱雲です大入道が突然現れて人々を驚かせたり危害を加えたりするという伝承と似ているため、昔の人々はこの大きな雲を大入道に重ね合わせたのです。入道雲が現れて黒っぽくなってきたら、どんなに天気が良くても突然の雨に注意する必要があります。このようにして、入道雲の名前は妖怪の大入道に由来しているのです。
(引用)https://www.amateras-media.com/%E5%A6%96%E6%80%AA/2915/