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熊の縁起物は、成長する子供へ「大きくなれよ」「大物になれよ」という意味が込められていると言われています。 そこから転じて、熊を持つと「試練に勝つ」「試験に合格する」などと言われその縁起をかついで、受験のお守りにする方もいます。 また、「魔除け」「災難除け」とも言われています。

木彫りの熊は北海道のお土産として見られることが多く、アイヌの伝統工芸というイメージを持たれる方もいると思いますが実は違います。アイヌ文化では「精巧に象られたものは魂を持って悪さをする」という考えがあり、動植物や人物を木彫りはもちろん絵画として描くこともなかったのです。

​​海外から徳川義親が連れてきた!

約100年前、北海道南部の八雲町で当主をしていた尾張徳川家の徳川義親(よしちか)はスイス旅行で「木彫り熊」を見つけた。厳しい冬の寒さや経済不況で苦しむ農民を助けるために「木彫り熊」をお土産として作らせ、生活を豊かにしようとしました。完成した熊は1個1円(現在の4~5千円相当)で買い上げ、冬の農閑期の副業、趣味として町民に広がりました。

 

ヒグマはアイヌ文化では、高位の霊的存在であるカムイとされていたため、リアルな姿で木に彫りこむようなことも、ありませんでした。(しかし時代によってはアイヌ文化においても儀式の際に熊やシャチの姿を彫り込んでいたと考えられている)

その後の1960年代の北海道観光ブームでは木彫り熊が大人気に。

​非常に人気があった木彫りの熊ですが、徐々に衰退してしまい、八雲町の生産者は2012年の時点で一人のみとなりました。しかし、ここ数年でSNSの影響もあり人々の関心が高まり、再び木彫りの熊が注目されています。

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