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 すもも祭と烏団扇(からすうちわ)
東京・府中市の大國魂神社では毎年7月20日にすもも祭が行われ、この日に限って烏団扇(からすうちわ)が頒布されます。(祭神:大國魂大神(大国主命)、かつて武蔵の国の総社で六社宮とも言われる)

夏の風物詩として、近郷近在の人々より親しまれている『すもも祭』は毎年7月20日に斎行されます。その起源は源頼義・義家父子が、奥州安倍氏平定(前九年の役)途中、大國魂神社に戦勝祈願をし、戦に勝ち凱旋の帰途、戦勝御礼詣りのためこの祭が起こりました。その際神饌の一つとして李子(すもも)を供え、境内にすもも市がたつようになったのが、この祭りの名前の由来です。


「からす扇・からす団扇」の起源は、五穀豊穣・悪疫防除の意味からで、その扇や団扇で扇ぐと害虫は駆除され病気は平癒する、という深い信仰があるからである。そのいわれは今から約1200年前、大同2年(807年)に「古語拾遺」の神話から出ています。

神代の昔、大地主神が田植えをなさる時に、早乙女や田夫らを労うために牛肉をご馳走したした(明治に入るまでは、鳥以外の肉を食する事を嫌っていた)ところが御歳神の御子がそれをご覧になって家に帰ってそのことを御父にお告げになった。

御歳神はこれをお聞きになり非常にご立腹なされて、田にイナゴを放ち、苗の葉をことごとく喰い枯らせてしまった。大地主神は大変に驚かれて、何か神の崇りであろうといって卜者を呼んで 占わせてみたところが「これは御歳神の崇りであるから白猪、白馬、白鶏を献じてお詫びするのがよろしい、されば怒りも解けるであろう」とお告げがあったので、その通りにしたところお怒りが解けたばかりではなく、蝗の害を駆除する方法も、いろいろと教えて下された。 その方法の中に「烏扇をもって扇げ」とお教えなさったのである。
(引用、参考)https://www.ookunitamajinja.or.jp/matsuri/7-sumomo.php

 

授与されるからす団扇は「闇夜の烏」の図柄のものです。黒い烏は闇夜の中では闇に紛れてその姿は勿論存在すらわかりません。なぜこのような図柄なのか説明はありません。「闇夜に烏(からす)、雪に鷺(さぎ)」ということわざもあります。まわりとよく似ていて見分けがつかないことのたとえです。また、烏は、通常、夜はねぐらにいて鳴いたり飛んだりしません。この「闇夜の烏」の由縁のヒントは団扇の裏面の図にあると思えます。

くらやみ祭
烏団扇 裏 六所宮

からす団扇の裏面には大國魂神社の別名でもある「六所宮」が闇夜の中に描かれています。武蔵国の国府で行われた国府祭を起源とし、毎年5月5日に行われてきたこの社の例大祭「くらやみ祭」を連想させます。当夜、地元の2神とかつての武蔵の国の6神(六所宮の神)の計8神がそれぞれの神輿(みこし)にのられて、闇夜の中、御旅所へご神幸され、一夜をすごされます。このご神幸は、女神を訪ねるもので「歌垣」の意味合いを帯びたものとされます。これらの神々の姿が人目に触れることのないように明りを消して暗闇のなかで祭は行われてきたのです。からす団扇の表面の烏も、神烏(しんう)として人目に触れないようにと「闇夜の烏」として描かれたものと思われます。


(引用)http://shinshizo.com/2020/06/%E7%83%8F%E5%9B%A3%E6%89%87%EF%BC%88%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%99%E3%81%86%E3%81%A1%E3%82%8F%EF%BC%89%E3%81%A8%E9%B5%BA%EF%BC%88%E3%81%AC%E3%82%91%EF%BC%89/
 

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